いつの間にか21になっていた。
ふと、当時仲良くさせてもらっていた(と思っている)男の子のことを思い出し、インターネットの大海を漁った。
お互いSNSは削除していたし、頼りになるのは断片的でかすかな記憶だけだった。
記憶の片隅にあるはてなブログのユーザーネームと記事内容で彼のサイトにたどり着いたとき、かつての自分のサイトをも見つけてしまった。
あれからいろいろなことがあった。
欠席しすぎた高校は、たくさんの課題と温情で卒業させてもらった。
精神科にも何回か通ったが、医者への嫌悪感が拭えずストライキした。
自傷行為は高校生の間には辞められなかった。
もちろんまともな大学には進学できず、名前を書けば受かる大学に惰性で進学した。
自分の精神状態は家庭の状態に左右されていたので、精神の不安定さは一向に収まらず常に負のオーラが漂っているような人間だった。
だけど今は一人暮らしをしながら別の大学に通っている。
人生何があるかわからない、本当に。
やりたい学問を見つけ、ある程度のお金を工面し、周囲の支援や協力を受けながらとある大学に編入学をした。
高校生の自分が見たらたぶん、本当に信じられないと思う。
実家を出たから精神的に不安定になるタイミングがめっきりと減り、私にとって実家とは明確なストレッサーだったのだと分かった。
もちろん、毎日楽しい最高、とまではいかない。
暗い性格になってしまったから友達付き合いは良い方とは言えないし、就活とかいうクソデカ障壁も迫ってくるし、死にたいと泣きはらす夜も度々やってくる。
でも人生、まだ詰みゲーじゃあないよと昔の自分に教えてあげたい。
私は運が良かった人間なのだと思う。
あくまで結果論だし万人がそうだとは言えないけれど、
コンビニコーヒーって意外とおいしいんだな~とか地域猫会議に威嚇されて静かに退散したりとか、小さな感情の動きに気づけたらそれでまだ人生詰んでないかもよ、と優しく話しかけてあげたい。